針路を誤らず、厳しい時代を突き進む社長のWebマガジン
NORTH UP な社長たち(ノースアップな社長たち)
NORTH UP な社長たち
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NORTH UP な社長たち
「NORTH UP」とは、常に北を指すナビ設定。つまりは”針路を誤らない”を意味し、
針路を誤らず厳しい時代を突き進む中小企業の社長たちを称して「NORTH UP な社長たち」と呼ぶ。

一緒に家づくりを楽しむ

デザイン住宅を提供:原建設株式会社:代表取締役 原 武光:

LIFE LABEL(ライフレーベル)

「LIFE LABEL(ライフレーベル)」という住宅ブランドをご存知だろうか?
グッドデザイン賞を受賞した「ZERO-CUBE(ゼロキューブ)」という名の住宅商品ならば知っている方も多いだろう。カッコいいZERO-CUBEのデザインは全国で人気となり、多くの販売実績を伸ばした。そして更なるデザイン住宅を追加し、生活スタイルまでも提案していこうと発展した形が、新ブランドの「LIFE LABEL」である。
原建設は上伊那エリアの当初からのフランチャイザーだ。若い世代に受け入れられるデザイン性と、ZERO-CUBEに可能性を見出した原社長の先見性に迫る。

デザインブランドとの出会い

原建設株式会社「ライフレーベル」は、「ゼロキューブ」という商品ブランドからスタートした。このゼロキュ-ブという商品住宅はグッドデザイン賞を受賞している。時代に合ったスタイリッシュなデザインと巧みなプランニング。それでいて必要十分な生活のすべてがパッケージされている。しかもお客様の志向に応じて自由にカスタマイズもできるという点も大きな魅力だ。なるほど、若い世代のご夫婦が持ち家としたいと思うのが頷ける。
そもそもは「ゼロキューブ」を「近県の社長さんから紹介された」と、原社長は言うものの、遠く九州で生まれたこのブランドに可能性を感じたのは原社長のセンサーが大きく振れたからではないだろうか。

想像力が優った結果

原社長は原建設の2代目である。地方の大きな建設会社の2代目社長は、多くが気難しい感じのインテリタイプだと思っているのは筆者の独断であろうか?しかし、原社長は全く違う。
小柄でいつもニコニコしている原社長は、「この方が、あの原建設の社長か!?」と嬉しいギャップで迎えてくれる。社長は昔から絵が好きで、中学~大学まで美術部に所属し、油絵を好んで描いていたそうだ。東京で暮らしながらも故郷を愛し、描く題材はいつも南箕輪から望む仙丈ヶ岳や西駒の山並みだったそうだ。
そう、お気付きのように原社長は右脳が鍛えられているのである。右脳は想像や感覚を司る脳である。ゼロキューブのデザインに閃き、アイデア力とプランイング力に可能性を感じ、伊那谷にこの商品を持ち込んだ時のイメージが瞬時に脳裏のキャンバスに描けたのだろう。「ライフレーベル」は原建設だからこそ手を組めた住宅ブランドであったに違いない。

”ハラケン”

地元の方であれば”ハラケン”と呼ばれる程に原建設の名はご存知だと思う。昭和45年に現会長が創業したこの建設会社は、高度成長期と共に多くの公共工事と共に成長してきた。
大農家で8人兄弟の長男だった現会長は、冬場になると家族を養うために土木作業を担っていたという。見よう見真似で始めたのだが、そのうちに近所や地域から仕事を頼まれるようになる。大泉の自宅横のプレハブからスターした建設会社は高度経済成長期に南箕輪村の大芝高原の開発や西部開発(当時は中央道の西側は一面の松林であったのを、農地に開墾していった事業)に携わり発展を遂げた。「大芝グランド」「大芝公園野球場」「大芝の湯」「味工房」「大芝プール」「大芝荘」などの村民のみならず周辺市町村の住民や、観光客の多くが利用する施設のほとんどを手掛けた。さらには「中学校」や「体育館」「小学校」「保育園」。
だからハラケンを知らない人はいないと言っても大げさではない。原社長は小学生時代からあだ名も”ハラケン”だったそうだ。こうして原建設は古くから地元と密着して成長してきた。

原社長も一級建築士

原建設株式会社公共工事の一方で、当然ながら一般の住宅建築も請け負っていた。JAからの特命もあり住宅建築の依頼は伸びた。今では独自のノウハウを必要とする店舗や開業医院建築などの分野も得意である。
実は、原社長ご本人も一級建築士であり監理建築士である。東京の大学で建築課を卒業したのちは、横河建築設計事務所で図面を書いていた。横河建築設計事務所は日本の建築設計事務所の中でも最も長い110年を超える伝統と歴史を誇っている。社是も「誠実であれ、良いものをつくれ」である。原社長の中には今でもこの一言が脈々と生きているように感じ取れる。
ご本人が建築士であり、しかも感性が鍛えられているわけである。47歳で社長に就任してからは自社でつくる住宅建築の優位性や独自性を追求してきた。健康志向住宅の取り組みや技術開発にチャレンジをし、そして得意のデザイン性の高い住宅建築を目指してきた。建築家とのコラボレーション住宅や、古材を再利用したり土壁を現代にも蘇らせたりという姿勢は賞を受ける成果ともなっている。
だが、十数年に渡り取り組んできたものの、なかなか技術開発を単独で行っていくのは困難だ。そんな中巡り合ったゼロキューブには目を奪われた。

三方良し

松下幸之助が人生訓とした「売り手よし、買い手よし、世間によし」の「三方良し」は近江商人の理念として有名だ。
原社長もこの言葉が大好きだと言う。ただし原建設バージョンでは、お客様を一番最初に持ってくる。「人よし=お客様に喜んでもらうこと、我良し=そうすれば自分たちも生活を送れる、世間良し=私たちが生活を送れることで社会が循環して良くなる」。
「人よし、我良し、世間よし」うーん、こちらの方がシックリ来るのと同時に、改めて「誠実であれ、良いものをつくれ」の理念とも共通していることに気付く。
「ハラケンって大きな工事ばかりやっていて、社屋も立派だし敷居が高い。」と多くの人が思うのは事実だろう。しかしその実態は、地元企業としての気さくさと、笑顔の社長と、けれども至って誠実な社風である。信用と実績については50年の歴史と数々の建築物や建設物が物語っている。人が思うより、原建設の敷居は案外低かったのでご安心いただきたい。

ワクワクを共有したい

「ライフレーベル」ブランドの家はどれもコンパクトな住宅ではあるが、決してローコスト住宅ではない。原社長はクルマに例えてくれた。
「FIATパンダ(ジウジアーロがデザイン)や、FIAT500のようなイメージです。小型車であってもスタイリッシュで魅力的、しかも心地いいサイズ感。デザインにポリシーが表現され決して貧乏臭くない。」なるほど、これからのおしゃれな家族にはピッタリだ。
信州は寒冷地仕様の家が求められることについて尋ねると、「地場の会社ですから、地元の地域に合った施工にしている。」とのこと。断熱材や設備機器、基礎の根入れの深さが寒冷地仕様になっているのだそうだ。「上伊那も冬場の冷え込みは軽井沢と同等です。配管が凍ったりしないように施工しているので安心してください。」と社長。建築士であり、木造耐震診断士であり監理建築士でもある。基本性能にも抜かりはない様だ。
「ライフレーベルの家は、社員も皆がワクワク出来て仕事ができるから楽しい!若い世代のお客様と家づくりが出来るようになって、私たち原建設も一緒に家づくりを楽しんでいく会社になっていきたい。」
クルマも敢えて大型車は控え、燃費のいい小型車を選ぶスマートな都市型生活のスタイルを若い世代は好む傾向にある。
毎月のアパート代を消費してしまうより「ライフレーベル」の家の購入に当てる賢い選択をする若い世代が増えるのではないだろうか。

text/ Photo Kobayashi



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